夕闇の電気街
秋葉原に大勢いるという コピーソフト屋を 見学に行った。
LAOXコンピュータ館の近く。机を広げCD-ROMを並べているのは、いつ逮捕されてもどうでもよさそうな捨て駒のおっさんたち。
道に並べてあるのはアプリではなく、捕まっても冗談で済みそうな盗撮ムービー、カード番号ジェネレータ、ハッキング関連のフリーソフト詰め合わせなど、違法性はあまりない。
ハッカーを目指す奴がこんな場所で道具を揃えるのもどうかと思うが、三千円だから手間を省くと思えばいいのかなあ。それにしても期待したアプリの売り子がいない。日曜だけなのか? もしくは先日の逮捕劇で絶滅したのか?
余談だが、売り子の親父らは商品知識ほとんどゼロ。質問してもムダ。壮年のサラリーマン風が小汚いCD-ROMを指さし「これDVDですか」等とおっかない質問をしていたが、売り子の捨て駒親父は寒さでかすれた声を絞り出し「そうですよ」と自信満々に答えていた。
帰り際、衝動的に前から欲しかった高電社の中国語日本語翻訳ソフトを購入。路上で売ってたらそっちにしようと考えていたが、無きゃ本物買うしかない。五万円。リボ払いで買った。どうすんだこれ。
(文・クーロン黒沢)