マニアのための軽井沢紀行

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ここ最近、日本は想像以上に暑い。下条君に相談すると「では軽井沢に‥‥たぶん標高が高いから涼しいと思う」という回答が。そこで貸し別荘を借りてもらった。

はじめ、長野の山奥にある農家の一軒家を借りる予定だったが(こっちのほうが安くて雰囲気がある)、一泊二日では疲れに行くだけだ──という結論で、近い軽井沢に変更とあいなった。

メンバーは僕のほか、下条君、尾藤さん(仮名)、あとは下条君の幼馴染で一年に二ヶ月しか働かない男と、その隣に住んでいる公務員兼住職。あとは外部からXさん(仮名)とレバノン田中である。結構多い。

下界の温度が34度。軽井沢は27度。でもこれでは涼しい範疇に入らない。軽井沢は避暑地の意地でもあるのか、特に僕らが泊まった北軽井沢は比較的さびれていたからか、信じられないが、レストランや宿泊施設にクーラーは一切見当たらない。だからぜんぜん涼しくない。全く涼しくない。飯食っててもイライラするばかりで、これなら家でゲームやってたほうが良かったね‥‥と言ってしまうと雰囲気ぶち壊しなので皆我慢しているが、言いたくて口がムズムズしているのがわかる。

ハンドルを握るたび、有料道路に迷い込んでカネをとられ、国道に駐車しようとしたら変な親父が500円徴収しにくるわ、道売りの変なアイスは400円。自動販売機は全種類売り切れで、店では特製「ジョッキ牛乳」が売られていた‥‥。文字通り、ジョッキに牛乳がなみなみと注がれたもので、下腹が痛くなる。

余談だが、宿の近くでカレー(1200円)を注文したら、白装束のザ・シェフみたいな男が誇らしげにカレーライスを運んできた。で、そのあと便所に行ったら「井戸が無いから水は節約して使って下さい!」と!マーク付の注意書きが。町ぐるみでいじめられているような気がした。気のせいだろうか。
(文・クーロン黒沢)



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