カンボジアの素:マティーニバー
この記事は90年代にミニコミとして出版したガイドブック「カンボジアの素」に書いた記事を復刻したものです。後年、情報を追記したりしていますが、全体的に古すぎ、記述が攻撃的で、正確ではありませんので、読んで懐かしむ程度でお願い致します。
タイで言う売春コーヒーショップの様な存在。いわゆる、外人の懐を狙うフリーの売春婦達が集う場所で、エロいおやじ達に真っ白な顔で色目を使い、自分の店を持つとかその他もろもろ、いつになったら叶うのかわからないような夢の為、己の身体を売るのである。
プノンペン市内では、深夜三時まで営業中の「マティーニ・バー」が一番の老舗かつ有名である。初めて行くなら道案内としてバイクタクシーを使おう。誰でも知ってます。
入口では、簡単なボディチェックをされるが、凶器とか拳銃とか持ってない限りなんの問題もない。私はむかし、内部の写真を撮らせてくれと店員に頼んでみたが、支配人まで出てきやがって「ジャーナリストか?」とか色々質問された挙げ句に内部はダメだと追い返されてしまった。しかたなく、店の外から写真ではなく、ビデオカメラで撮影してさっさと逃げた。ボーイの睨み付けるような目つきが撮れてとてもハッピーだった。
店内にはダンスアレンジのカセットがエンドレスで流れつづけ、女の子は男にアタックしまくっている。まあ、男は黙ってアンコールビア。(1994・下条)
マティーニバーは移転しました。現在の場所はインターコンチネンタルホテルから毛沢東通りを市内方面に向かい。パークウェイデパートのひとつ手前の四つ角を左折。細い道を100メートル程進んだところ。毛沢東通り沿いの小さな看板が目印。スパークスの近くなので、そっちから女を流入させようという魂胆なのであろうか。どうでもいいけど。
入り口のボディチェックは前よか少し厳重になりました。内部は旧マティーニと全く同じ構成ですが、食い物関係の店がちょこっと増え、雑貨屋みたいなのもあって、飯屋も充実。時間をつぶすのには良いところ。経営者は前と同じくハゲの台湾人です。(2004・K)
はい。また移転しやがりました。なんでも前の場所の近所に偉い人が住んでいて「うるせえから消えろ」とのご要望で引っ越し早々また引っ越しとなったようです。ここで偉い人に逆らうのは死を意味するので、権利とか人権とか面倒くさいことをブツブツ言うヒマがあったら、さっさと引っ越したほうがいいという結論なんでしょう。
新しい場所は、なんとあの「ツールスレーン」すぐそば。オバケ屋敷の隣にバケモノバーがリニューアル。ということで、女の面子はかわっていません。しょぼい店なのだけど、男と女の様々なドラマや修羅場が繰り広げられました。プノンペンといったらマティーニ。男だったら黙って一度行ってこい。
ちなみに、あまり語られないことですが、マティーニの飯はうまいと評判。夜、食う物がなくなったらここに行こう!。酒のつまみ系のメニューが非常に充実。でも道はおもいきり暗くて寂しいので要注意。店内も表といい勝負で暗いのが難点。(2004・K)
もう少し高級かつ一部で有名だったヤク中の不夜城「マンハッタン・クラブ」は次から次へと問題を起こす客のおかげで営業停止中(忘れた頃に再オープン。のくりかえし)。
余談ですが、この手の場所はフリーの売春婦が客をひく場所として認知されているので、女性が一人で行くのはやめたほうがいいです。特に「マンハッタン……」なきあと、地元の四拍子揃った(金持ち、怖いものなし、低脳、男尊女卑)悪ガキグループが足しげく出入りしている「CASA」あたりで油断していると、帰り道でレイプされる可能性もあります。(2004)
(文・アジアの素編集部)