カンボジアの素:夜鳴きラーメン
この記事は90年代にミニコミとして出版したガイドブック「カンボジアの素」に書いた記事を復刻したものです。後年、情報を追記したりしていますが、全体的に古すぎ、記述が攻撃的で、正確ではありませんので、読んで懐かしむ程度でお願い致します。
夜12時頃、道をフラフラ歩いていると、どこかで聴き覚えのあるメロディーが‥。曲に合わせて野太い歌声がこだまする。カラオケ屋から流れていたのは季節外れのクリスマスソング、ジングルベルだった。おもわず一緒に歌い出しそうになってしまった。
夜中の1時、盛り場の人通りも殆ど無くなり、寂しくなってきた。帰ろうかと歩き出すと、拍子木のような木を叩く音が通りに響く。カンボジアでも火の用心かいなと思って音のする方に行ってみると、男が歩きながら木の棒を鳴らしていた。
何をしているのかと聞いてみると、ラーメンをすするような仕草。なんだろうと思ってとりあえず食べる仕草をして返すと、ここで待っていろと言う。ちょっと心細くなりながら10分程待っていると、彼が戻ってきた。彼の右手には、湯気がかすかにゆらめくラーメンがあった。そう、彼は夜鳴きラーメンの出前取りだったのだ……。(1994・下条)
夜鳴き屋台ラーメン。いまでも結構な確率でスープの隠し味に大麻が入っていることがあります。本当によくあることなので予備知識として知っておきましょう。
スープにそのままハッパが入っているわけではないので知らないで飲んでしまうと、1時間後にひどい目に遭います。つーか、屋台のラーメンなんて、どんな衛生管理してるか知れたもんじゃないのでスープなんか飲むのはもってのほか。(2004)
(文・アジアの素編集部)