【闇の大人たち】第34回:カンボジアの場末にロシア軍団が君臨!
首都プノンペンから南に230キロ。タイランド湾に面したシアヌークビル(コンポンソム)は、静かなビーチが広がり、乾季にはバックパッカー風の外国人や家族連れで賑わう、カンボジアきっての行楽地だ。
数年前、このひなびた港町にも外国企業によるリゾート開発の波が押し寄せ、そして今、ブームは絶頂期に……。貧乏くさい街並みが徐々に垢抜け、成金風のいでたちで高級車を乗り回す「怪しいビジネスマン」を見かけることも多くなった。
中でもダントツに数が多いのが、意外なことにロシア人。島ひとつ買い取って建設中の巨大リゾート計画を始め、カジノ、レストラン、クラブ……町の至るところで商売を始め、今じゃロシア語のフリーペーパーまで発行されている。もちろん、ガラの悪さもダントツだ。