プノンペンミニビジネス : 時速45キロのブルセラショップ現る!
プノンペンにもブルセラショップが! しかもエンジン付きで動いてしまうブルセラショップが!
ブルセラショップ……最近聞かなくなりましたが、15年ほど前までは日本中、ちょっと大きな町には必ずあったものです。
いわゆる使用済みセーラー服、ブルマーなどを売買するお店ですが、日本では諸般の規制・摘発によって店舗型販売自体が下火となりました。しかしいまなお、これらの売買は闇オークションやら携帯サイトを通じて活発に繰り広げられている……そうです。
ともあれ、そんなジャパンから約四千キロ。約1200里離れたカンボジア・プノンペンでも、ブルセラ業界の将来を占う壮大な実験が行われていました。
そもそもプノンペンには「援助」という名目で、世界中から大量の中古服が運び込まれています。日本をはじめ、中国・韓国の中古制服などが、小売業者にキロ単位で買い取られ、市内至るところで販売されるわけですが、そうした小売業者を苦しめるのが「店舗の賃貸料」です。
一時の勢いは無いにせよ、市内の賃料はバブルの頃を引きずっています。そこで資金力のない業者は道端でのゲリラ販売を試みますが、警察に捕まれば嫌がらせをされ、賑やかな場所はすでに誰かが既得権益を持っています。なかなかうまくいきません。
そこで登場したのがこれ……。使用済み制服が満載されたサイドカー。パラソルから釣り下がった無数の制服が風になびいて、気のせいか、女学生の甘い香りが漂ってくるような……。
しかしながら、現実は圧縮機でギュウギュウにプレスされ、高温多湿のコンテナで荒波を越え運ばれてきたブツです。もちろん、荷解きから今に至るまで洗濯などされておらず、色々な塵や埃や汗や鼻水が染み付いている、まさにホンモノの「匂いつき」と言っても過言ではありませんが、少々下品すぎたかもしれません。間違ってもマニア向けではありませんので、我々外国人は見守るだけにしておきましょう。
発展途上国は、先進国の辿った道に沿って経済発展を遂げるといいます。しかしごくまれに、独自路線が現れることもあるんだなぁと、道端でひとり、頷いてしまいましたとさ、さぁ仕事仕事!
(文・本因坊)
目撃地点
大きな地図で見る
ホントにブルセラショップかと思ったw RT @kurosawa6502: プノンペン島耕作通信 : 時速45キロのブルセラショップ現る! http://t.co/SU5cEUSj #カンボジア