たまには地元飯 : カンボジアローカル焼肉・他店に比べりゃ充分衛生的

カンボジアの現地飯って大丈夫? 食中毒とかしない? 絶対にしない!とは言い切れませんが大丈夫!

お邪魔したのはトゥールコックのローカル焼肉店。客入ってますよ──と聞いて行ってみたら、静かな住宅街のど真ん中にも関わらず、ほぼ満席で70〜80人いました。韓国人客もちらほら。焼肉文化の韓国人がわざわざ来るほどか、テンションがほんの少し上がったような。

腰掛けると店員が肉焼き鉄板を運んできます。この店特製という鉄板には微妙な傾斜がついていて、余分な油が下に落ちる仕掛けになっております。

焼肉と鍋どちらでもいけますが、今日は焼肉。肉と内臓数種類(部位は不明)、エビ、イカ、野菜などがフルオートでやってきます。びっくりしたのは肉の小皿がデフォルト三段重ね。はい。重箱じゃないので肉の上に直接、別の小皿がのっているという次第で、日本なら数分後に営業停止を喰らうレベルですがプノンペンではこれが普通。皿が洗ってあるぶん、他店に比べりゃ充分衛生的ですよ。とは案内人の談。

カンボジアの牛肉は歯応えありすぎで苦手ですが、この店の肉も一応下処理はしてあるものの、かなり硬い。まずくはないけど、基本的に箸で切ったり歯で噛み切ったりはできませんのでナイフを使います。

ここで豆知識。ローカル焼肉系に常備されたナイフの先をちょこっと観察してみましょう。必ず先端が丸く加工されているはず。実はこれ、ケンカのときに相手を殺さないよう、警察からのお達しでお店が自発的に加工しているそうです。

カンボジアのローカル焼肉店といえば、いかれ大音量のクマエソングと厚化粧のセミプロビール嬢。奇声を発する酔っぱらい軍団がセットでついてくるのが定番ですが、この店は静かさがウリだそうで、BGMは無し。ビール嬢もいません。

家族連れやカップルも多い異色の客層。三人で腹いっぱい食べて、生ビールのピッチャーひとつ合わせて会計は13ドル。やっぱりローカル飯は安い……。
(文・クーロン黒沢)

Twin CoCo BBQ
#90 Street 566, Phnom Penh
097 7866 596

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