今日の小ネタ : カフェ戦争に新たな強敵 相撲ファンの集まる謎カフェ潜入
あっちを見てもカフェ、こっちを見てもカフェ。少々うんざり気味だった私の目を覚ましてくれた新感覚のカフェ。
日を追うごとにスカしたカフェが激増するプノンペン。10年前はおっ!と無邪気に喜んだ私ですが、最近ちょっとお腹いっぱい。
──と思っていたところ、カフェのあり方を見つめ直すきっかけとなりそうなお店と出会いました。
場所はスカしカフェ密集地帯・ボンケンコンから直線距離で4キロ離れた某所。隠れ家的なお店なのであえて場所は記しません。ちょっと見、小キタナイお店ですが、タイルがバリバリに割れてたりして本当に汚いです。
無料WiFiのパスワードを訊ねたところ「ねえよ」と言われ、ハエを払いのけつつ、1500リエルのアイスコーヒーをすすり。トゥクトゥクドライバーの賭け将棋を横目で眺めながら、どんよりしていました。
客の女性率は0パーセント。将棋をしないおっさん客は小さなテレビに釘付け。また下らない昼ドラか──と画面をチラ見すると、白い巨乳や豊満な尻がタップンタップン! おっ、おっ、これは……。大相撲だ! 行司は式守伊之助です。
なぜ? どうして大相撲? 客は琴奨菊や時天空の動きに一喜一憂。ロシア人の阿覧が出てくると子供のように喜んでいます。
思わず、日本相撲協会の機関誌「相撲」編集部に教えてあげたくなりましたが、ルートがないので断念。プノンペンの相撲ファンが集まる秘密クラブめいたコアな店、今後も通わなくてはいけないと思いました。
(文・クーロン黒沢)