カンボジア版100均ショップ。プノンペン市内で不気味に増殖中!

夕刻、プノンペン市内をバイクで流していたところ、誘蛾灯に集まる羽虫のような人だかりを発見。

この国で人だかりといえば、交通事故か火事かケンカ。双方すごい剣幕で怒鳴り合う様をニヤニヤ見つめる野次馬どもか、捕まえたバイク泥棒に騒乱状態でリンチを加える群衆など、気分が滅入るパターンばかり。

ところが、どうも違うようです。人だかりの中心には「ある」お店がありました。健全なビジネスに人だかりって、なんか新鮮です。

看板にはでかでかと「2500」の文字。「全品2500リエル均一ショップ」の略だそうです。日本円にして約60円。

品揃え、質ともに日本の100円ショップには遠く及びませんが、カンボジアでは珍しい100均ショップ。いや、5〜6年前にも似たようなお店はありましたが、あれは日系でした。潰れちゃいましたが……。

こちらのお店、夜11時頃までオープンとあって、大勢のお客を引き寄せています。意外にも若い姉ちゃんでいっぱい。彼女たち、主に化粧品とアクセサリーがお目当てのようです。

外見だけで判断するなら、夜間学校帰りの女学生、夜遊び出撃前の不良娘、出勤前のカラオケ姉ちゃんといったところでしょうか。

ケバいお姉ちゃんが前を横切るたびに漂うドギツイ香水の香り。おもむろに「なんでも買ってやるから、おじさんと──」と口が動いてしまいます(声は出さない)。なにせオール60円。これ以上お財布にやさしいナンパは存在しないでしょう。
(文・本因坊)

2500 SHOP

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