本因坊のシハヌークビル便り : 禁じられたビーチに潜入
シハヌークビルへ海遊びに行った本因坊。貧乏道を貫き通し、数々の伝説を作ってきたようです。
カンボジアきってのビーチ・リゾート。シハヌークビルの5つ星ホテル「ソカーホテル」。このホテルのウリは、数百メートル続く静かなプライベート・ビーチ。
基本、宿泊客だけが利用できるものですが、ホテルに10ドル払えばビジターでも入ることができます。
でも10ドルはちょっと高い。貧乏人は泳ぐなってことか。くそっ!とホテルの外壁に完熟マンゴーでも投げつけてやろうと思っていたら……。
ホテル側の寛大な処置により、ビーチの一番端っこだけが一般庶民に無料開放されていることを知りました。万国旗のポールが終わるあたりが有料と無料の境目。長さにして100メートル程度でしょうか。
境界には警備員が立っており、貧乏人が禁じられた境界に近づこうとするや、ピピピーッ!と笛を吹かれ、進入を阻止されます。
プライベートビーチ側は、ゴミひとつ落ちてない綺麗な砂浜。優雅に日光浴をする水着姿の白人達。
かたや無料開放部分は、ゴミが落ちても掃除せず。浜辺で日光浴などしようものなら、近くの岩場から飛んでくるブヨに刺し抜かれエライ目に。夕方になると地元民がワラワラ集まり、ぼーっと水平線の彼方を眺めています。
目を細めなくても、金持ちと貧乏人の境界線がはっきり見えるこのビーチ。それでもいくつか抜け道はあって、現地在住の貧乏白人曰く。
貧乏でないオーラを精一杯出しつつ、プライベートビーチ内のバーに行くふりをして侵入する──とか、さらなる達人は無料開放ゾーンから海に飛び込み、100メートルほど沖合まで直進してから斜めに泳いでプライベートゾーンに侵入するなど……。警備員も流石に、泳いでいる人まではチェックしてません。
そこまでする価値があるかどうか微妙ですが、カンボジアの金持ちと貧乏人が隣り合うこのビーチ。妙に気に入ってしまいました。
(文・本因坊)
今度はリッチ側に、サメ を放してやれ… (=゚ω゚)ノ