場末探訪 : プノンペンの労働者向け超格安アパートに潜入!

場末を知らずして貧困国を語るべからず。慣れればどこでも住めば都。最底辺の場末アパートを探しまわってみた!

最近来る日本人、皆さん、家賃1000ドルとか2000ドルとかスゴい所住んでますよね。外国人向け不動産屋の最安物件でもひと月200〜300ドルくらいでしょうか。

お金のある人はいいけど、縫製工場に勤める地方出身の女工さんは? というと、大抵は工場近くの集合アパートで集団生活しています。

相場はプノンペン超郊外で1ヶ月40ドル程。広さ8平米ほどの部屋に4人で暮らすのがベーシックなスタイルです。ちなみに超郊外ってのは、車で30分ほどの距離でしょうか?

もちろん、市内にも格安物件は存在します。大抵は道路から路地を入った奥の奥。表通りだけ移動する人にはまず見つかりません。もちろん、不動産屋もこんな物件、絶対紹介しません。

はじめに訪れたのは市内と空港の中間地点、それも奥の奥に佇む茶色く塗られた某アパート。ロシア通りから歩くと10分程かかります。道は所によって舗装、所によってドロドロといった感じですかね。

まだ真新しい建物は、1階が商店スペース、2階はアパート。平日昼間なので人気はまばらでした。階段のほかに自転車・バイク用のスロープもついていて、カンボジアの物件にしては良く考えられています。

驚いたのは共同トイレがあったことですが、聞けば商店スペースを訪れる客用とのこと。カンボジアでは、家賃40ドルの女工アパートすらトイレは独立です。

さてお次はプノンペン超中心部。310ストリートの裏路地にあるちょっと煤けたボロアパート。

5階建ての建物で、商売のできるグランドフロアが120ドル、1階が90ドル、あとは1階上がるごとに10ドルずつ安くなります。

そう、この手のアパートは上に行くほど安くなるのです。エレベーターはないし、階段に手すりもないので、上の階に行くほど死亡率が上がるからかもしれません。各部屋にトイレと小さな台所がついています。

治安は物件にもよりますが、建物の周りに近所のガキやらおばさん連中が始終たむろっているので、皆さんが想像するほど危険ではありません。深夜はともかく日中は人だらけ。安全だけどうるさいのが玉にキズ。

安アパートは電気関係が非力なので、エアコンなんざ導入した日には一発で配電盤が吹っ飛びますが、扇風機でOKな人なら問題なし。さて、もう一度言いましょうか? 住めば都です。
(文・クーロン黒沢)



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