プノンペン写真生活 : 注意喚起! くせのあるカメラ屋
東南アジアの人って馴れ馴れしいよね。今回紹介するのはプノンペンで一番馴れ馴れしいカメラショップです!
近頃、成金ドラ息子の三種の神器となった一眼カメラ。カメラが売れに売れてる今、プノンペンでカメラ屋を名乗る店は少なくありません。でも、どの店もぱっとしませんよね?
一応、正規代理店なカンボジアキヤノンの総本山、シハヌーク通りにある “iCLICK” すら、修理依頼された商品は一旦すべてシンガポールまで運ばれ、海外で修理が行われます。キヤノンの正規代理店がこれですから、急ぎの際はやむなく、得体の知れないローカル店に修理を依頼するケースも出てきます。
今回足を伸ばした某ショップは、モニボン通りはセントラルマーケット交差点近くにあります。プノンペンでは結構な老舗のこちらのお店。修理もするし新品も中古も売ります。それはそうと何がすごいって、店員が客を完全に舐めきってます。
そうなんです、プノンペンはいま一大カメラブーム。猫も杓子もカメラカメラ。だからお店も「売りゃいいんだろ!」とばかり、どんどんさばいてゆきます。やっつけ仕事で売ったら終わり。文句があるなら有力者を連れて来いが信条のプノンペン商人。こちらの某店もアフターサービスは最低です。
そんなひどい店になぜ拙者がウロチョロしているのか? ハイ、何を買っても安いんですよね。
他店の2~3割引きは当たり前。日本で買うより安いです。3万円のコンデジが日本の4千円引きですからバカにできません。馴れ馴れしいのはガマンガマン。店に入るなり女店員がでかい声で「ようトモダチ! 髪の毛切ったの? しかしダッセェなあ! どこで切ったの?」──誇張一切なし、マジでこんな感じです。
でも安けりゃいいやと、ウキウキ気分で帰ってパシャパシャしてると違和感が……。なんと! 背面の液晶が若干浮いてるじゃありませんか! 浮いてパカパカしてます!
翌日、店まで修理の相談に行くと(日本なら新品交換ですけどね)案の定、「こんなくらいで気にするなよ! 写真撮れるんだからいいだろ!」と、迷惑気に追い返されました。売る時ばっかいい顔しやがって! でも、このぬるさがたまらなく好きなんです。
(文・木村五兵衛)