日本レシピの肉まんを食べてみたのですが?
プノンペン最強の肉まんファンを自負する拙者。ある日系ショップが肉まんを売り始めたと聞き、買いに走った!
お店は毛沢東通り。辺りが薄暗くなった頃に到着しました。路上で寂しそうに景色を眺める店員さんがひとり。元気よく「肉まんください!」と告げると、にっこり微笑んでパックに詰めてくれました。さり気なく店のチラシを挟み込むなど、にっこりちゃっかり系です。
パックを受け取った瞬間、拙者の脳裏に若干の不安がよぎりました。なんか軽いんですよ。うん、メチャクチャ軽いんです。重量感を感じないんです。
家に帰って早速開封。見た目ですが、重量から予想した通り薄い。とっても薄い。3センチ〜5センチ位でしょうか。それでいて皮は厚め、ボッソボソ、しっとり・ふっくらが鉄則なのに対極を行ってます。それでいて具は申し訳程度。まるでジャムを塗ったかの如くです。
これはどうしたことでしょうか。惜しいのは、餡の味は悪くないんです。プノンペンレベルでは上出来。同封されていたチラシには「日本の家庭料理を──」と記されています。なるほど、確かに家庭で肉まん作ったらこんなんなっちゃうかも。だけど、素人の作品をプロと同じ2000リエルで売るんだから、もうちょっと何とかすべき。
「日本の特製レシピで作ったこだわりの肉まん!」って書いてあったもんで、つい期待しすぎてしまった拙者も悪いのですが……。あまりこだわりのなさげな山崎製パンの肉まんに完全敗北していたのは残念でした。
今後の期待も込めて、今回かなり辛口でいかせていただきました。
(文・木村五兵衛)