360° 伝説の部屋を探して:熱帯のミニマリスト 本因坊@Phnom Penh, Cambodia

究極の部屋を追い求め、日本のみならず世界を探訪する360°コンテンツ。人生再インストールマガジン シックスサマナの提供でお送りします。

本因坊

本因坊 40歳 安宿を極め尽くした男
パッと見、絵に描いたように人畜無害な男。しかし、腹の中はそこそこ黒い。そんな本因坊と出会ったのは十数年前? その頃、プノンペン屈指のスラムだった大きな湖のほとりに「教授」とあだ名される男が棲み着いていた。当時のカンボジアは文化という文化を徹底的に破壊したクメール・ルージュの爪あとがまだ色濃く残り、日本の本が普通に買える隣国タイと比べると、まさにカルチャー砂漠。皆、読むものに飢えていた。そんななか、スラムの「教授」は市内の古紙業者からアメリカ大使館の紙ゴミ(機密レベルの低い書類はシュレッダーにかけられず、そのまま古紙として出回っていた)を大量に買って日夜読みふけり、大使館関係者が市内のどこに住んでいるかをひたすら、マーキングしたりしていた。
その後、教授は「本因坊」と改名し、シックスサマナのアドバイザーを勤めている。現在はプノンペン中心部にある某安宿に数年スパンで長期滞在。やさしくて親切な彼の部屋は近隣のおやじ連中やバックパッカーの駆け込み寺となっていて「第二の日本大使館」と呼ぶ者がいるほど。あまりに有名すぎて、あるガイドブックでは「困ったことがあれば✕✕号の日本人に──」と触れられてしまうほど親切な男。今日も誰かを人助けしているのだろうか?

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Kindly man@Phnom Penh #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA


新人時代の藤子不二雄を彷彿とさせるゲストハウスの三畳小部屋。エアコンはなく、天井の扇風機が粘ついた空気をかき混ぜている。

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Kindly man@Phnom Penh #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA


半年ぶりでスイッチを入れたテレビで中国の番組を楽しむ本因坊。中国語はさっぱり分からないという。

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息子を案じてはるばる訪ねてきた父親をこの部屋へ案内したとき、ショックでしばらく口が聞けなかったという。そんな父も今や良き理解者だ。

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Kindly man@Phnom Penh #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA


1泊5ドルそこそこの部屋だが、シャワー・トイレ付きだ。蛇口が壊れて水出っぱなし。カンボジアは水道料金が激安なのでそのまま放置している。ベトナム製のプラスチック椅子と洗濯板を駆使して、下着の洗濯くらいならこの場所でこなしてしまう器用な男。

「360° 伝説の部屋を探して」では、カッコいいだけじゃない「モノホンの部屋」を記録する活動を行っています。自薦・他薦は問いません。すばらしい部屋を歴史に残そう! タレコミは こちら から!

撮影にはこのカメラを使用した:



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