人民解放軍の軍服と大量の軍歌を物々交換した話
筋金入りのファシストであるAさんは筋金入りの音楽嫌いでもある。車の中で音楽をかけるなどもってのほか。これまでも車を買うと必ず、納車日に自分で車載オーディオをぶっ壊していたという……。そんなA氏はなぜか軍歌が好きだった。ことあるごとに「軍歌が聞きてえ」とつぶやく。
そんなとき。以前から親交のあるコスプレ好きの軍事マニア・岡野氏(仮名)が、大量の軍歌や戦時歌謡をmp3で保存していたことを思い出したので、ものは試し「もしも軍服をお持ちなら軍歌のデータと交換できるかも」と言ってみた。A氏は言った「人民解放軍の軍服ならあるけど」
岡野氏にコンタクトを取ると「もしも子供用だったら子供に着せたかった」と残念がったものの、交換を了解してくれたのでA氏から預かった解放軍の軍服をプノンペンから発送し、待つこと数日、今日になって千葉から軍歌mp3の入ったCDが四枚も届いた。一体俺は仕事もしないでなにをしているんだ‥‥と一瞬我に返るが、送られてきたmp3を試し聞きするうち、なぜか天下を取ったような気分を味わった。全然取ってないんですけど。
仕事といえば、昨年末から二月にかけて友人二人と作っていた本が、いよいよもうすぐ日の目をみます。最近共著本が妙に多かったので、次は一人でとても売れる本を作りたいのですが。その可能性は金正日がノーベル平和賞を授与される可能性より──。