軍事大国・中国の軍備がすべてわかる:新中国大閲兵
所長ごあいさつ。南方映像研究所は世界のすばらしい映像を研究し、皆さんにご紹介する海外の団体です。お問い合わせはお気軽に。さて本日ご紹介するのは、人民解放軍製作:VCD二枚組 約2時間弱「新中国大閲兵」であります。
貴重な映像・解放軍の気さくな仲間たち。やさしい党幹部。あますところなく中国の魅力を伝えているようです。
ランボー3の導入部かと思いきや、続々と首都に集まる解放軍の軍事車両たち。全く関係のない私たちまでも心臓の鼓動が高鳴ります。こいつらがこのままクーデター起こしたら‥‥
真ん中に見えるは毛主席。その横に見えるのは毛主席の飼い犬と呼ばれた追随者・ 周恩来首相。そのななめ下に見える仙人のような男は謎‥‥。清朝宦官の生き残りでしょうか。それとも ご先祖様の心霊写真?!
1949年度の大閲兵式。
ああ。天安門への案内標識がズームアップされます。
こちらは1959年度閲兵式。ついに人民はカラー映像を目の当たりにしたわけですな。
でもって、今回の閲兵式は中国最高の技術を駆使したCG画像で詳細に解説される。見よ! CGだ。
社会主義的に極限まで無駄が省かれた妙に簡素なCGは、冷やし中華のようにさっぱりとしていて、清清しい。
大昔の閲兵式にて先頭を切った李冠英氏。隣の人物は決して李氏の守護霊ではなく、単にぼかし処理されているだけ。その理由は軍事機密なので明かされない。
ちなみにこちらは現在の李冠英氏。昔の面影はかけらもない。歯もなさそうだ。生活も苦しそうだが(背景の布団・壁のめくれ具合を見る限り)笑顔で太古の思い出を語る。
李冠英氏の解説「ムヒヒヒ。1分間に114歩と決まっておるのじゃ」
上空をとびまわる飛行機の隊列を見て狂喜する人民。
「ウォーーーー」
1951年。不気味な戦車軍団。まさに暗黒時代。
更に不気味なサイドカー軍団。この年、チベットに攻め込みました。
さあ、気をとりなおして。解放軍が整列するなか、妙な自動車に乗って現れた人物は‥
「白い猫でも黒い猫でもネズミを捕る猫がいい猫だ」
あっ鄧小平。しかも生きてるぞ!
腹ぺこバングラデシュ人のような目で皇帝‥‥いや、権力者を見つめる忠実な兵士たち。そう、忠実じゃないとここには来れない決まりになってます。
血色もいい。皺もない。人形ではなく本物だ! ウルトラ強大な権力握ってご満悦。江青は檻の中
あっ。巨大なミサイルが。
ナレーション「ハイ。こちらは火星攻撃用のミサイルです」
流石は偉大な中国共産党、火星まで解放する気なのか!
でも、火星を解放したらどの部隊が駐屯するのかな。ウイグル人?
なんて大きいのかしら!! うちの旦那もこれくらいでかけりゃ‥‥
と、中国共産党の奥深さに圧倒される進歩的毛唐女性たち
「いやいや、それほどでもありません」
江沢民の弱々しい笑顔は世の女性の母性本能をくすぐってやまない
人民の軍隊には女性兵士もいるよ。サービス精神旺盛だよ!
と、そのとき! いきなり立ち上がって歌い出す仕込みの歌手。10キロ先でも聞こえるような野太い歌声は革命的だ。
佳境に入ってますます興奮。左脇の兵隊はちょっと戸惑い気味。歌手は当然、カメラ目線
そして江沢民登場。全盛期の鄧小平と比較すると幾分ロボット風味
次々と兵士たちに声をかけながら疾走する江沢民氏。もちろん、乗っているのは‥‥
例の妙な車! 代々これ使う決まりになってるのか? 法輪功もあらかた壊滅させて、絶好調。
兵士たちの目線はもちろん江沢民に集中! 全盛期の萩本欽一も及ばない人気ぶり。
どこかメガネザルを彷彿とさせる江沢民。気持ちいいだろうねえ。でも、 一回目は気持ちいいだろうが、三度目くらいから飽きてきそうだ。
そんな、マンネリ気味のところに程よく配置されているミニスカート部隊。気の利く奴がいるもんだ。
おっ。あくびが出そうだった江沢民も少し嬉しそう。ミニスカートを配置した人が党幹部への出世を約束された瞬間である。
ふへーっ。変な車も疲れるし、また退屈してきたなあ‥‥と、そのとき!
黒いブーツと真っ赤な制服。BDSM風に味付けされた女性軍団が!
「よしよし」
「主席!。我々も忘れないで!」
とばかり叫ぶ一般兵士たち。ちゃんと風呂入ってるか?
パレードにむけて、壇上に上がる首脳陣。オールスター勢揃い。李鵬が少しふてくされ気味。
最高幹部のしらけムードを嗅ぎ付けたかのごとく、再び現れるBDSM女軍団。
「いいぞ!。いいぞ!」
相変わらず後家殺しの笑顔を振りまく主席。後ろの軍高官はあきれ顔。
数が多いだけに、パレードは延々と続く。おしっこしたくなったらどうするのだろう‥‥。
(文・クーロン黒沢)