カンボジアの素:場末の売春宿

この記事は90年代にミニコミとして出版したガイドブック「カンボジアの素」に書いた記事を復刻したものです。後年、情報を追記したりしていますが、全体的に古すぎ、記述が攻撃的で、正確ではありませんので、読んで懐かしむ程度でお願い致します。

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細い道に、なんとなんと2キロ以上にも渡って売春宿が連なっている70ストリート。もちろん東南アジアで最大の売春街だ。70ストリートの入口では、自動小銃を持った兵隊たちが検問していて、その先にも時々ライフル持った私服の奴がウロウロしていたりして気持ちわるかったなあ。

置屋はどれもポロボロ。道には10メートルごとにコンドーム屋のオヤジが200人位並んで座っていて死ぬほど不気味。女たちは店先でウロウロしているが、94年6月当時は1万人位いるのではないかと思うくらい凄まじい人数。かなり壮観な眺めだった。

乞食みたいな女が一人しかいない店もあれば、かなりいい線行ってる店もある。英語は全然まったく通じない。値段も指3本だしてファイブダラーとか言ってくる。強引な奴は腕をひっぱって来るし、その腕力というのがかなり凄まじい。一度なんか地平線まで全部停電したことがあって、真っ暗な中から追いかけて来る白い顔をした(どぎつい化粧)女の集団は恐怖としか言いようがなかった。

彼女たちの小部屋は死ぬほどおんぼろで、雑菌培養センターという感じ。ベッドは木ワクにベコベコのマットを乗せただけ。壁にはタイ人アイドルの写真が貼ってあったりする。精子とか粘液もそこら中に飛び散っていて、少しばかり根性が無いと買春する気が吹っ飛ぶほどの壮観なながめ。

女の子は十代前半から干上がったババアまでバラエティーに富んでいる。どんな変態野郎でもオーケーだ。連れ出しのほうは交渉次第で、近所には連れ込みモーテルも並んでいる。そっちの部屋も見たけれど、細菌培養部屋とたいして変わらず、我が家のトイレの方が百倍きれいという感じだった。

時々売春婦同士の喧嘩があるが、殴る蹴るモノ投げるわめく叫ぶで必見。だけど見ているのは危険なので早めに離脱することをオススメしておく。(1994・K)

懐かしい話です。いつしかここも再開発されて、いまではプノンペンで一番きれいな道になってます。でもまだ路肩にはうさんくさい店が沢山あって治安も少し厳しいです。(2004)
(文・アジアの素編集部)



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