今日の小ネタ : けんかはやめて! オルセイ安宿前で真昼の決闘激写!
決闘、それは何かを決するための戦い。殴る! 蹴る! ルールは無用。どちらかが倒れるまで続く……。
ここにもいましたよ。真昼間から決闘に勤しむクマエが!
場所は貧乏ゲストハウスの吹き溜まり、アジアのゴミ箱・キャピトールゲストハウス前。四六時中、長距離バスが発着するせわしないカフェの真ん前。
ブルーカラーの代名詞・バイクタクシーの運転手が1000リエル(25円)を巡り、殴る蹴る、舐め回すの大げんか! ブルーな世界ではこの種の決闘、もとい小競り合いと良くお目にかかります。
どん底ウォッチャーの拙者もまた、今まで何度も何度も死闘を目にしつつ、映像に収めることが出来ず悔しい思いをして参りましたが、今回初めて動画に収めることが。従ってこの映像、本邦初公開です。
おやじ、稼いだ1000リエルで、ビニール袋入りの真っ赤なスティング(エナジードリンク)でも買うつもりだったのでしょう。
働いて、働いて、疲れた身体に赤いエナジーを! 乾いた心に潤いを与えようとしたそのとき、同僚ヅラしたハゲタカにやっとの思いで手に入れた1000リエルをかすめ取られ、悔しさのあまり決闘にまで至ったようです。
死闘の末、無事1000リエルを取り戻した彼ですが、失ったものはあまりにも大きいように思えます。このオヤジふたりに息子、娘がいたならば、拙者そっと目を覆ってあげたい気持ちでした。
今回みたいな小学生じみた決闘。ある程度、所得が増えるとめったにやらなくなります。羞恥心が芽生えるからですかね? でも、本当の金持ちになるとマジで命にかかわる決闘をやるのもカンボジア。
決闘なのに微笑ましい。決闘なのに──。
(文・木村五兵衛)