バンク修理のおっさん : こんなに安くて大丈夫なの?
たぶん、世界で一番パンク修理屋の多い町・プノンペン。その実情に少しだけ迫ってみました。
プノンペンには、ほぼ1ブロックおきの勢いでパンク修理屋があります。まあ、それくらい道に釘だのなんだの落ちているわけで、バイクでも自転車でも、実際しょっちゅうパンクします。
修理屋の目印は、車輪付きのエアーコンプレッサーと路上に散らばる修理工具。あるときとないときがありますが、近くの木や電柱に古タイヤが吊るしてあることも。そして、そばのハンモックに横たわる薄汚れた親父(失礼)です。
親父にタイヤを指さすだけで、会話は要りません。空気のみ入れる場合は自転車200〜300リエル。バイクなら500リエル(25円)。
パンク修理はバイクで所用15分程度。今日は自転車がパンクしたので無言でタイヤを指さしてみました。
作業開始。パパッとチューブを取り出すと、水につけてパンク箇所を探します。見つけたら鉄定規で周りを軽く磨き、パッチを貼って熱します。3分程度でぴったりくっついたら、元に戻して一丁上がり。料金は……店によってまちまちですが、2000リエルから3000リエル。50円から70円くらい?
こんな稼ぎで暮らしていけるのか、他人ごとながら心配になってしまいますが、心配ご無用。
朝と夕方の通勤タイムが彼らの稼ぎどき。朝7時から8時の間は、バイクや自転車を汗まみれで押す人がほぼ途切れることなく訪問。暇な時間はハンモックで昼寝。案外、気楽な商売なのかもしれません。
(文・クーロン黒沢)