ネットアイドルと唐揚げについて簡単に語らせてもらいます

s-0027 嵐山(埼玉県)に行った。下条君と谷K(仮名)とラジコンで勝負をつけるためだ。

 ここ嵐山には平日無人の専用コースがあり、初心者が上級者から嘲りの視線をうけることなく、しょぼい車を走らせることができる。誰もいないのでマナーもへったくれもない。休日は朝七時からマニアが集まるので我々に残された時間は平日しか無いのだ。
 三時間ほど遊んだ後、地元の爺や婆ばかりの温泉に連れて行かれた。下条君いわく「すぐ近くだから」とのことだったが、12キロあった。
 温泉につかってから、面白い店があるというので連れていかれたのが、小川町というひなびた辺境にある「鳥正」という唐揚げ屋である。唐揚げ屋なのに中途半端な喫茶店というか、モスパーガーの出来そこないみたいな内装で、少し貧相な白髪の親父が仕切っている。

 壁にはこの手の店にありがちな意味不明の張り紙や地元企業の重鎮たちが置いていった名刺がランダムに貼り出され、親父が温泉に行ったときのアルバムや中国寺院の写真、そして伝言ノートなどが無秩序に並べてある。むろん店内には誰もいない。

 すいませーんすいませーんと五回ほど叫ぶと、奥から親父が面倒臭そうな顔で出てきた。そしてスキー板が置かれた調理場で唐揚げを揚げ始める。揚がるのを待つ間、脇に置いてあった伝言ノートを開くと「ここの親父に卓球の話をすると30分は釘付け」等の美味しい情報が盛りだくさん。

 壁を見るとニュートン付録の、宇宙が誕生してから現在に至るまでポスターと、太陽系の惑星大きさ比較ポスターが貼ってあって、本棚には漫画雑誌など一切なく、ニュートンのバックナンバーがズラリと並んでいた。宇宙に興味あるのかな‥‥。

「ハイ一人前300円‥‥うちはねえ、20年前からこの値段なんだよ」
「はあ」
「実はここだけの話だけど、唐揚げっていうのはうちの店が35年前に日本で最初に登録した商標なんだよ」
「そうなんですか‥‥」
「だから、うち以外で唐揚げ出してる店は、みんな俺に許可とらねえといけないんだよ!」
「すごいですね‥‥」
「一流ホテルはもとより、天皇家のお料理番からも電話があってさ。俺のところに!」
「天皇家ですか‥‥」
「唐揚げって名前つかいてえんだけどってよ」
「はあ‥‥」
 というわけで、このいきさつはすべて録音してあるので、近日中にmp3にして公開します。よその唐揚げはぜんぶ海賊版なんですよ!

 さて、世間はやらせネットナンパ師&ニュース21(筑紫哲也)で騒がしいようだが、筑紫哲也というと何故かピースボートしか連想できない私は自分の頭が心配でならない。

 それはともかく、ここ数日訳あってネットアイドルのサイトを片っ端から覗き見る羽目になった。別にそれでなにか書こうとかそういう意図ではなく別の理由なのだが、その理由は近日中に公開できたらいいんですけどね。

 近日中に公開!と言いながらなにも公開しない人は六万人以上いると思うけど、嘘はいけないのでさきほど「近日公開!」と叫んだ唐揚げ屋の親父mp3をいきなり公開しちゃいます。
 ネットアイドルといっても、テイストレスな顔で公式ファンクラブを持っていたり(自分で募集中)ピンからキリまでいるものである。どいつもこいつも自意識過剰なイメージフォトを公開しているが、なかには写真の腕がイマイチで、ソープ情報喫茶で見せられるサンプル写真みたいなのも沢山ありまして、別な意味でそそられます。



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