水かけ祭り。テンションが上がり過ぎで壊れてしまう人もいる

s-0091 ここ数日、プノンペンでは一部の地域で水かけ祭り。祭りの間は普段親方から怒鳴られ足蹴にされまくりの修理工や、18時間同じ動作で毎日毎日糸を紡いでいる紡績工場の女工たちの暗い顔に生気がみなぎり、一年間休ませてきた脳細胞に電気が走る!

 あまり使わない部品に電気を通すとショートして壊れることがあるというが、これは人間も同じである。通常屍に近かった人々が突然解放されてしまうと、テンションが上がり過ぎで壊れてしまう人もいるのだ。

 プノンペンで水かけが派手に行われているのは(本当は禁止なのだが)、ワットプノム周辺と川沿い一帯。水鉄砲を装備したピックアップやプノンペン観光に来た田舎者を満載した難民トラック、バケツを積んだスーパーカブなど数千人から数万人が隊列を組み、ギャーギャー奇声を発しながら水をかけ合い、あちこちで事故を起こしたり喧嘩になったり、勢い余ってレイプしてしまったり、一年間のストレスや鬱憤、先行き不安、妹の病気などの悩みを発散している。

 水と一緒に粉もかけあい、この日ばかりは通りががりの娘の乳をもんでも無礼講。工場の女工たちも一張羅に身をつつみ、もんで欲しそうな顔をして川沿いをひたすら行ったり来たりしている。あと数十時間で楽しいひとときは終わり、地獄の日常が戻ってくる。さようなら。写真は岩手県大東町の水かけ祭りから転用



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