プノンペンの貴重な元祖・ラーメン屋がなくなっちゃう!

プノンペンの心のオアシスが大変なことになりました。

3ドル程度で日本式中華そばが食べられるタヤマ学生食堂(又の名をタヤマラーメン)が、移転のためという名目で店を閉じた。

ここを運営するタヤマスクールというのは、一昔前のワイドショーでよくやってた、鉢巻しめた管理職が駅前で涙浮かべつつ絶叫……みたいな、ど根性精神改造セミナー系。流石にカンボジア人にそこまでやらせてはいないようだが、細かいことは抜きにして、この店のラーメンは一ヶ月に二回ほど無性に食べたくなる懐かしい「故郷の味」。

例えるなら、小学生のときに食べた近所の素朴なラーメン。無くなってしまうのはとっても辛い。休業直前はDJ北林をともなっていつもより多めに通いつめた。ごちそうさまでございました。

近頃、プノンペンに日本食レストランが増えている。日本食なのか洋食なのか、よくわかんないおしゃれ創作系と外人オーナーのお店を含めたら20軒は軽く超える勢い。実際行ってみると、衛生面、味、価格、店長の人格、どれかひとつが「残念」みたいな惜しい店ばかり。何回か通うと借金を申し込んでくる超弩級のオーナーもいたりして、その話はまたこんど。

結論から述べると、毎日通いたくなるようなお店はまだない。昼飯などは適当に腹を壊さない程度の衛生度で安ければ安いほど嬉しい。できればアイスコーヒーもついでに飲みたい。シアヌーク通りに近い「シンガポールキッチン」は、よれかけたシンガポール人の親父が経営する屋台風安食堂。味はイマイチだが、安さをさっぴけぱ合格レベル。コーヒー入れて3ドル程で済んでしまうのはリーズナブル。エアコンはないが、無いものねだりをしても仕方がない。ローカルサラリーマンの群がるローカルの安食堂なら一食3000リエルからよりどりみどりだが、クメールおかずに固い飯、たまに腹を壊すくらいは覚悟しておきたい。

セントラルマーケットから徒歩1分の場所に佇む超薄汚い鴨ライス屋。味は絶品。6000リエル(140円?)。食べた後必ず腹をこわす。三人で食べて三人揃って腹を壊し、気のせいかと後日、二回再チャレンジしたが二回とも腹を壊した。そのうち写真をアップしたいと思う。真っ黒な台布巾がさぞかし絵になる趣のある店だ。


写真はシンガポールキッチンのチャパティ&カレーセット。2ドルちょい。残念ながらこいつは大ハズレ。プノンペン外食産業の夜明けは……。うーむ。
(文・クーロン黒沢)



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