100%結膜炎伝説の真相は? オリンピックプール特集

伝説のプールに通い続ける幻の水泳名人・本因坊の衝撃レポート!

日頃の運動不足を解消するべく、オリンピック競技場のプールに通い続けています。

そこはプノンペン中心部とは思えないスケールの広々とした空間が広がる桃源郷。日頃の陰鬱としたストレスを忘れることができる約束の地です。

オリンピックプールの特徴。それは50m野外プール、水深2mほどで、本気で泳ぐことが可能なこと。高さ10メートルの飛び込み台もあって、青空のもと、子供達が度胸試しに落下していく様を眺めながら飲む水は普段より美味しく感じます。

ただこのプール。伏兵を忍ばせるのにもってこいの分かりにくい場所に出入り口があり、初心者がたどり着くのは至難の技。どのように行けば良いか、簡単にご説明しましょう。

まずはオリンピック競技場に入ります。ゲートの駐輪場でバイクは1000リエル、自転車なら500リエル払い乗り物を預けます。ここからは徒歩で、すり鉢状になった競技場のスロープを登り、何の変哲もない広場を見渡します。すると広場の隅に、幅1メートルちょいのくたびれた通用口が……。実はここがプールの玄関です。案内板も何もないのでうっかり通り過ぎないよう気をつけましょう。

続いて、通用口の横に腰掛けた私服の係員から6000リエル(1.5ドル)でチケットを買います。カンボジア人は半額ですが、これは定価でぼったくりではありません。
チケットを手に入れたらコンクリートの階段を降り、更衣室の周りをうろうろしているお姉さんを見つけチケットを渡し、貴重品と荷物を預けます。荷物預けのロッカー代は500リエル也。キツイ日差しの早い時間はあまり人がいませんが、3時を過ぎると学校帰りの学生や家族連れが集まります。

現地人は基本的にカナヅチなので、縁の浅いところで水中歩行を延々繰り返し、子供たちは救命胴衣を浮き輪代わりに、クラゲのようにひたすら漂います。長距離泳ぎたい人は、ターンするとき激突しないよう気をつけましょう。

プールの水は循環しておらず、早い話がため池状態ですが、10日に1回ほど水を交換しているようです。そのかわり、塩素消毒はわりとマメにしています。

かつて「ここで泳いだら100%結膜炎になる」との伝説がありましたが、しっかりゴーグルをつけていれば問題なし。現地在住の外国人も大勢現れますし、インターナショナルスクールの水泳授業にも使われています。私も何ヶ月か通いましたが、今のところ身体に異常はありません。

余談ですが、連日プールに通っていると、煩悩まみれの知人たちから「水着の女でも見に行ってるのか?」みたいな心ない質問をされますが、基本いないと思ってください。たまーに女子を見かけても、恥ずかしがり屋のカンボジア人。水着の上にTシャツ&ダボダボのトランクスなど履いていて、ドストエフスキー級の妄想力がないと目の保養にはなりません。

ごくまれに「ラマン/愛人」を彷彿とさせる、フランス人美少女がビキニ姿で泳ぐ一大事に出くわすこともありますが、はぐれメタルに遭遇する位の確率です。ちなみにそのとき、プールにいた全男子の動きが止まり、熱い視線が一点に集中。熱でビキニが溶けかねない勢いでした。
(文・本因坊)

オリンピックプール
午後1時から夕方5時まで(土日は6時まで)

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