PP隣の昼ごはん : 地の果てにある噂の穴場 | 雲呑麺レストラン

空港の先の地の果てに、幻のワンタン麺があるとの噂を聞いてやって参りました。ゴルフおやじを唸らせる職人の味を体験!

プノンペン市内からロシア通りをひたすら西へ西へ──。空港を過ぎ、滑走路脇を400メートルほど直進した右側に。小さな小さなお店「ワンタン麺レストラン」があります。

かねてより、空港先のゴルフ場に通いつめるゴルフ親父たちの間で「あそこ、ウマイねえ」と噂の穴場。率直に申し上げて、気軽に昼飯食いにいくような場所じゃないんですが、行って参りました。渋滞のない時間を狙っても、プノンペン中心部からたっぷり30分かかります。

町のど真ん中に閑古鳥が鳴く店が腐るほどあるのに、この店、いつも誰かしら客がいます。ウィークデーの昼食タイムは、プノンペン経済特区のオフィスワーカーや空港職員、近場の工場に務める中国人が大挙して押しかけ、席が無くなることも珍しくありません。

気がつけば、隣近所にマレーシア料理屋、中華料理屋があやかりオープン。一帯では、不毛の地に可能性を生み出した創造主として一目置かれています。

十種類余りのメニューを堪能できますが、お勧めというか、お店のイチオシは「シンガポール風・汁なしワンタン麺(ドライワンタンヌードル)」そして「海南チキンライス」

さっと茹でた丼麺に、ちょい味濃い目のオイルとチリソースをかけ、チャーシュー、カリカリに揚げたワンタン、薬味をのせた汁なしワンタン麺は2〜3ドル(大盛り)。日本人に馴染み深いスープバージョンもありますが、本場のシンガポールじゃドライが主流です。

麺にからんだピリ辛ソースとパリパリ雲呑。しっとり・パリパリのハーモニーがセロトニンの分泌を促し、鼻唄のひとつも出てしまう。そんな味です。別椀の熱々スープをワンタンにちょこっとかけると、また違う食感が楽しめます。

続いて海南チキンライス。大小2ドル・3ドルが選べますが、今回は安い方をオーダー。2ドルでも充分満足できます。
鶏肉が骨付きで食いにくいのが残念。肉もほんのり硬めです。で、ご飯の味付けも若干スパイシーで、私の知る海南チキンライスとは何かが違う代物ですが、2ドルと思えば全てを許す。そんな感じですかね。

結論としては、やはり汁なしワンタン麺に限る! 但し、これを食うためだけに訪れるには遠すぎます。帰国直前にふらりと寄って、食べてから飛行機に乗るのもオツかと存じます。

近辺には見るからに怪しいマッサージ屋さんが沢山ありますが、やっぱり真面目なお店はごくひと握り。最後の最後に変なトラウマを背負わないよう、充分ご注意ください。
(文・クーロン黒沢)

雲呑麺レストラン
07:00〜18:00

大きな地図で見る



コメントを残す