プノンペン僕のおやつ : やる気の感じられない豆花専門店

中国人のいるところ、どこにでもあるヘルシーデザート:豆花。プノンペンでも!?

通勤中、ふと見かけた「豆花」の看板。豆乳とにがりからつくられる中華な豆腐プリン。ふわふわの食感が魅力です。どういうわけか、お店はバイク販売店の並ぶ雑然とした一角にありました。

意気込んで入店すると、がらんとした店内にやる気ゼロの女子店員が三名。一瞬いやーな予感がしましたが、プノンペンではよくある風景。毒を食らわば……と、興奮を抑えつつ着席しました。

メニューはたったの二品。豆乳(3000リエル)と豆花(4000リエル)のみ。潔いといいますか、商品に絶対の自信がある頑固親父のラーメン屋みたいですね。

豆乳は街中至る所で飲めますので、ここは豆花を注文。店員が奥の冷蔵庫からタッパに入った豆花とスプーンを持ってきて、目の前にトンと置きます。黒蜜シロップやクコの実、ピーナッツなどのトッピングは──なし。

中学生の頃、部活から腹ぺこで帰って来た食べ盛りの私が「母ちゃんハラ減ったよ!」と叫ぶや、無言の母親が差し出した豆腐一丁。あれ以来の衝撃です。でも、注文しちゃったものは仕方がない。蓋も開いてるし……。

一口すくって食べてみると、スッととろけるあの感覚。そしてほのかな甘味。これ自体はとっても美味しいのです。惜しい。修学旅行で訪れた京都。湯葉料理食わされ「シンプルで上品な味だろ。これが大人の味なんだ」と先生に力説されるも、納得出来なかったあの時の心境が蘇ります。

わが町、プノンペン。人の期待を三割裏切る、そんな食べ物ばっかりです。こうなったら自分で屋台出すしかないんだろうな。
(文・本因坊)

豆花販売店 オルセーマーケット西側

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“プノンペン僕のおやつ : やる気の感じられない豆花専門店” への3件のフィードバック

  1. admin より:

    歯ごたえはなく、ゆるーいプリンみたいな感じ。それ自体に甘みはなく、豆腐の風味もほのかです。ふわふわしていて、ソースで色々な味を楽しみます。私はシンプルで甘過ぎないのが好みです。

  2. アジアの隼 より:

    へぇ~豆花は食べたことがないので興味深いです。
    杏仁豆腐に近いんでしょうか?それとも豆腐?

    私は住んではいませんが、「三割裏切る」行くとヒシヒシと感じますw

    日本人も増えてきたことですし、是非起業を!

  3. プノンペンにも豆花があるんですね
    おいしいですよね^^

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