今日の小ネタ : プノンペン国際空港にて他人の画面に一瞬ギョッとなった

私が初めてカンボジアに来た1996年。空港は閑散として、ほとんど誰もいませんでした。

ある日の朝、私はプノンペン国際空港におりました。空港の書店で暇を潰し、空港のコーヒーって何でこんなに高いんだろうとため息をつき、ふと後ろを見た瞬間。そこはかとない違和感を感じました。

椅子に腰掛け、タブレットをいじる上半身白づくめの男。何の変哲もない光景です。でも、何かが違う……。

立派なあごひげを蓄えた彼の端末から漂う中東の香り。液晶画面に映しだされた「気になる」もの。ロボコップばりに、ウィーン、ピッピッ、シャッシャッと、彼のタブレットを脳内ズームイン。

二倍、四倍、八倍──。うおっ! スクリーンには何だか異国情緒溢れるものが……。 コーランでも読んでるの? もしかするとスケジュール管理に見えなくもない、いや、日記かも?

いずれにしても朝っぱらから滅多に見られないものを見せてもらい、この日一日、私は上機嫌でした。
(文・クーロン黒沢)

Phnom Penh Airport

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