中国のテーマパーク。某市ナンバーワンの観光名所とされる某公園を訪れた
年明けから出稼ぎで中国某市に行ってきた。
某市は観光資源の少ないことで有名だそうだが、某市ナンバーワンの観光名所とされる某公園を訪れたわたしは、あまりの衝撃に息が切れ、昏倒しそうになった。
某公園は人民たちの憩いの場にしようと、市当局の腹黒い意図により建設された(と思う)。入場料は日雇い人夫の給料半日分。超広大な敷地は地元のテキ屋に切り売りされ、あちこちでいかがわしげな商売が営まれている。日曜日なのに人気はまばらだ‥‥。
ちなみにここ、三国志の史跡が集まっている場所としても有名だ。「有名武将・●●が勉強した場所」という門をくぐってみると、五分歩いてもなにも見えてこない。傾斜がきびしく足は悲鳴を上げ、真冬なのに汗が出る。更に歩くもひたすら森が続き、身の危険を感じたので引き返すことにした。せめて「あと10キロ」とか標識をつけてほしい。
続いて「蛇女の館」が見えてきた。由緒ある史跡とこういうものをごちゃごちゃにするのが中国流。しかし館は閉館。後から来た中国人がブリキの門をガンガン叩いて「開けろ!」と騒いでいたが、遂に蛇女は姿を現さなかった。日曜は休館なのだろうか?
疲れたので引き返す途中、今度は妙な電動カーに乗って洞窟を探検するという面白そうなアトラクションが出現。中華風にアレンジされてはいるが、どこかディズニーランドの「スペースマウンテン」を彷彿とさせる。
ドキドキしながら乗り込むと、従業員が煙草を吸いながらスイッチオン。と、電動カーが闇に向かってゴゴゴグガガガと動き出した!。でもって、暗闇の中から最初に現れたのは掃除用のモップとバケツだった‥‥。その後トイレのドア、ほうき、プラスチック製のドクロ、半分開けっ放しの裏口等が無秩序に続く‥‥。電動カーは20秒程でスタート地点に帰還、エキサイティングな体験は終わった。
放心状態で降りると、ピンク色のジャケットを着た女が山道を登ってゆく。なにげなく目で追っていると近くにいた物売りが「あれが蛇女だ。いまから出勤だ」とつぶやいた。
その後、三割が檻の中で死んだまま展示されている動物園などを経由して山を降りた。また来てみたいな‥‥。と思った。