カンボジアの素:序文
この記事は90年代にミニコミとして出版したガイドブック「カンボジアの素」に書いた記事を復刻したものです。後年、情報を追記したりしていますが、全体的に古すぎ、記述が攻撃的で、正確ではありませんので、読んで懐かしむ程度でお願い致します。
「カンボジアはいい!」僕は会う人ごとにこの国を薦めている。
え?危なくないかって?そんなことありません。ポルポト派も、たまに列車を止めて物資を強奪する程度の活動が主で、そのほとんどはひっそりとジャングルの中の農村でほそぼそと暮らしているといった状況との事。
逆に正規軍からの弾圧、追っ手に脅えて逃げ回っているといった事も聞く。実際、プノンペン市内なら深夜にふらふら歩いていても、たまにライフルをかついだ警官からパスポート提示を求められ、持っていなければ賄賂として1$を要求されるといった程度。
ま、平均月給20$といわれるカンボジア公務員の生活の為と思って諦めるしかないですね。プノンペンじゃ、少なくとも月に100$位は無いと人間らしいまともな生活は出来ないそうだし。
「酒と女の安い国」とは、あるカンボジア駐在員の言葉である。こういった言葉を誰が非難出来ようか。あくまで個人、家族、民族の道徳観念に基づいての秩序であり、平和なのだ。
僕はこれこそがユートピアであると思っているが、その実現は難しいと思っていた。しかし、それに近いものを今のカンボジア、プノンペンに感じるのである。平和ボケした日本人のアホな考えかもしれない。たった数日滞在した程度でカンボジアを語れるなどとは思っていない。ただ、多くの人に知ってもらいたい。微妙なバランスで成り立っている現在のカンボジアに住む人人の事を。
あ、なんか若人の主張みたいですね。ふふ。まあ、最初くらい堅っぽくてもいいかななんて。とにかく、レッツゴー、カンボジア!。(1994・下条)
ご存知の通りポルポト派はいなくなりました。余談ですが、CIAにつけられていると妄想している日本人がたまにいます。けど、そんな暇なCIAっているのかなあ。とにかく、いま一番やばいのは少年です。
まったく、少年が怖いのは日本もカンボジアも変わらないんですね。で、ポリスにパスポート提示を求められることも滅多に無くなったことですのでご安心を。(2004)
大麻ももう市場では売ってません。値段も高くなったようです。詳しくはウンコ色のティーシャツ着てパイプ持って歩いてるようなバックパッカーの兄さん見つけて聞いてください。(2004追記)
(文・アジアの素編集部)