PP隣の昼ごはん : KFCで田舎を忘れる
人間関係、安月給、すべてに疲れた海外生活。そんなとき、しばし外国にいることを忘れさせてくれるのが、世界中どこへ行っても同じ内装・同じメニューのファーストフード!
2008年夏、プノンペンにKFC一号店がオープン。革命が始まった! 高温高圧製法によるパリパリジューシーな唐揚げを、ようやくこの場末でも食えるようになったんだ!
僕もうこれからKFCしか食べないよ。マクドナルド? そんなもん喰ってるからチキン野郎なのよ! 鼻息荒く、オープン直後の大混雑。行列しないカンボジア人をかきわけ押しのけ、蹴り倒さん勢いで注文。
人気の「ハル(スパイシー)」は10分待ち。店の外には大勢の物乞い。皆ガラスに顔をくっつけ、目前の人生劇場を堪能している。
大混雑の店内に護衛付きのランドクルーザーでふらりと現れ、いきなり100ピースとか注文して店員をショック死寸前に追い込む成金親父をはじめ、アフリカ人、欧米人、ドレス姿の勘違いした現地人等、様々な客が唐揚げを頬張り、油まみれの手で新しい時代の到来を祝ったあの日。
あれから5年。KFCはプノンペンだけで9店舗に増え、それに伴い「KFC風」の偽物唐揚げ店もまた激増。後追いの似たような店が外資・ローカル含め、続々オープン。プノンペンの外食産業はサバイバル時代に突入した。
そんなKFCだが、今年の第一四半期は20万ドルオーバーの赤字。誰かはっきり言ってやれ。みんなプノンペンの飲食業に夢見すぎって。
閑話休題。
ちょっと前、KFCで知人と待ち合わせ。久々の来店。店内のポスターにはプロモーションのセットメニューが……。
ご飯、カリカリ衣のチキンが1ピース、目玉焼き、なぜかカンボジア風の漬物・スープ。以上セットで5500リエル。日本円にしたら100円ちょっと。これは安い!
試しに注文したところ、写真と違う。全然違う。このチキンのサイズは……。
参考までにあと30円プラスすれば、普通サイズのチキンが入ったコンボ・セットが食べられる。安さにつられた自分が悪いのか? でも、あのイメージ写真だけは許せん。
(文・本因坊)
KFC in Cambodia Makes Losses in First Quarter
PP隣の昼ごはん : KFCで田舎を忘れる http://t.co/zt1VKVnl カンボジアのKFCはマレーシア企業が展開しているが、まだ赤字とのこと。