ロシア人も御用達 中国製貨物バイクが二千ドルで売ってた

プノンペンの乗り物といえば、車、バイク、トゥクトゥク、シクロ? 5〜6年前から見かけるようになったのが中国製貨物バイクです。

カンボジア製のトゥクトゥクを立派にした感じの、この乗り物。動力部のバイク込みで2000ドルを切る安さ。一体型だからバック走行も可能。運べる荷物も段違い。さらにオプションで座席の設置も可。いい事ずくめです。

立身出世を夢見る、目をギラギラに輝かせた浅黒いドライバーたちは、類まれな機動力・積載能力を生かし、荷物を山と積んで、問屋から市場、市場から小売店へ、縦横無尽にプノンペンを走ります。

まさに「完全ガテン系の乗り物」というイメージですが、そんな先入観を覆す、特殊なオーナーもいるようです。

ある日のオリンピック競技場。その一角に、夕日を浴びて黄金色に反射する貨物バイクの姿が……。いつもなら気にも留めない風景の一部ですが、この日、そいつを転がしていたのは白人の兄ちゃんでした。

コマンドサンボの使い手と言われても頷いてしまう、ガタイのいいロシア系。荷台には眼光鋭いお仲間が鎮座。気になって気になって、勇気を振り絞って声をかけます。これ、あなたの?

「イエス!」

そのひと言が聞ければ十分。向こうも気恥ずかしいのか、言葉を継がずそそくさとバスケットコートへ移動。仲間と合流していました。

トゥクトゥクより一回り大きいから、ガタイのいい白人でも六人は乗れちゃう。バレーボール、バスケットボールなら、チーム単位の輸送も可能。身体の小さな日本人ならあと3、4人はいけそう。誰か、野球チーム作りませんか!
(文・本因坊)

オリンピックスタジアム

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