PP隣の昼ごはん : 題して、うまいけど毎日はちょっと無理ソバ
プノンペンの学生連中に静かな話題の麺があります。あまり期待しないで行ってみた!
ボーン・ター・ミー・ニョアム──この店のミー・ニョアムが若きクマエの間で大人気という。
ミー・ニョアムとは「ゆでた即席麺」と「トムヤムペースト」を和えたもの。はい、即席麺だけでも充分身体に悪いってのに、それを謎のピリ辛ペーストで和えてしまうという……。まさにキング・オブ・ジャンクの逸品です。
この店では、和える前にキャベツ、玉ねぎ、イカ、豚肉を投入。焼きソバでもなければ、つけ麺でもない。例えるなら「汁なしあぶら麺」といったところです。
ジャンクフードに目のない拙者、バイクを飛ばし、カンダール市場近くのお店に急行。
ごみごみして、とっても分かりづらい場所にあります。繁盛店の証。店の前にずらりと並ぶ路駐バイクだけが目印です。
メニューはありません。店員には普通盛りか大盛りかだけを伝えます。店先の調理台で作ってますので、ここで注文もオーケー。笑顔で対応してくれるので好感持てます。
取材時も多くの若者で賑わっており、美味しそうに即席麺のトムヤム和えを食べてました。待つこと数分、拙者にも運ばれてきます。
早速一口、モグモグ。
口いっぱいに広がるトムヤムペーストの風味。入れた瞬間ちょっと甘みが強く感じますが、辛さが追い越していく感じ。唐辛子が苦手な人にはキビシイかも。
具の玉ねぎの味が口に若干残るので、拙者的には玉ねぎ少なめ、玉ねぎ抜きをオススメします。結論から言えば結構美味しいです。
ボリューム感も満点。育ち盛りの若者に受ける理由もわかります。料金は普通盛りが4000リエル、大盛り5000リエルと格安。値段にもジャンク感が漂ってます。
勿論、身体に良くはなさそう。毎日食べたいかと訊かれると遠慮したい味ではありますが、なかなか忘れられない味でもあります。週一くらいならいいかな。
常連のお客さん一人ひとりに連絡先を訊いて、10年後に健康具合の統計をとってみたい。そう思いました。
(文・木村五兵衛)