身も心も財布の中まで寒いフリマ

今日から所沢の西武ドームで三日間のフリーマーケットが開催される。

のみの市は経験が無かったので今日のみテスト出店。出店料3500円+駐車場一日1100円也。朝7時半に家を出て一時間半ほどで西武ドームに着くが、ここは東京ドームと違い普通の球場に簡単な屋根をつけただけの吹きっさらし。寒風が荒れ狂い、日の光が届かない冷凍庫のような会場だった。

寒い。寒い。でもこの寒空にパンツが見えそうな格好をした女などがウロウロしていて油断できない。俺の店の前で怪しげな服を売っていた黒人二人組も寒そうだった。だけどあいつらは客の女と意味もなく握手したりしているので別の意味で暖かいのかもしれない。

後から来た下条君は中古CDやアジアのカセットテープ(50円)。僕は家の奥から発掘した中国製のビデオリワインダーやベトナムのコーヒーフィルターなどを細々と100円50円で販売‥‥。

　最初に若い女が数名来て店のめぼしいものを買い漁ってしまい。しかも極限まで値切っていった。で、メイン商品がゴミに近づくにつれ、やって来る中年男性や壮年男性率が上がり、なおさら寒くなっていった。

しかし、どいつもこいつもよく値切る。テレビの影響かもしれないが、皆本当にせこい値切り方だ。カンボジアに四年近くもいた俺が思うんだから相当せこいと思う。

奴らは値切るのが楽しいのかもしれない。けど、体感温度ゼロ度で毛布にくるまり赤字覚悟でガラクタを処分している我々の身にも少しだけなってくれると嬉しいんですが。

閉館は三時と聞いたが、足の感覚がやばくなってきたので正午をもって閉店することにした。近くの神社でうどんを食べて帰宅。こういうのは夏に限ると思う。
(文・クーロン黒沢)