カンボジアの本田宗一郎 新たな国産電気MADカーをリリース!
カンボジア初の国産電気自動車 “Angkor EV 2013” ついにお披露目となりました!
国産車アンコールEVはカンボジア初の自動車メーカー “Heng Development Company” が開発。巡航時速60キロで300キロ走行可能! 販売価格は1万ドルを下回る予定です。
Cambodia launches electric car
設計は、自作自動車野郎としてカンボジアではお馴染みのニエン・パロック氏。ニエン氏の輝かしい経歴と歴代の作品については こちら をご覧ください。
しょっぱなのビジネス・パートナーが途中で抜け、生産計画が大幅に延期。工場用地の取得についても、土地の所有権を巡り村人と衝突。挙句に軍が発砲して村人負傷と、まったくいわくつきのお車ですが、ニエン氏といえば、安い車にわけのわからない機能を織り込むことで有名。こちらの新型車もいきなりガルウィング。そして、最新型のランドクルーザーを彷彿とさせる押しの強いフロントと、価格に吊り合わないデザインが魅力です。
実は私、遡ること四年前にニエン氏のガレージを訪れ、彼のインタビューをしたことがあります。
七枚目以降の写真に写ってる一見さえない親父がニエンさん。プノンペンのオルセイ地区で古びたガレージを経営する社長ですが、いつからか、仕事の合間を見計らってオリジナルカー作りに没頭。そのうち仕事そっちのけで没頭します。
1958年プノンペン生まれ。高校卒業と同時にポルポト時代へ突入。強制移住を命じられ田舎の農場で重労働。ポルポト兵がいなくなるとプノンペンへ戻り、機械修理や木工職人で食いつなぎつつ1991年に洗車場を開業。見よう見まねで自動車修理を学び、修理工場を増設。10年後の2002年、商売が軌道に乗ったのをいいことに、夢のオリジナルカー制作に専念。私がインタビューするまでに、すでに二つの自作車を発表。この時すでに、ちょっとした横町の有名人でした。
インタビュー時、ハンモックに横たわるニエン氏の横には出来たばかりの新型カー “Angkor3” が鎮座しておりました。2シーターカブリオレ。木目調ダッシュボード。660cc三菱製中古エンジン。最高時速80キロ(自称)。mp3携帯電話直付けコネクタ。ネオンイルミネーション。ホテル風カードキーシステム。モーションセンサー付オートドア(若干インチキ臭い)
──と、後に行くにつれ胡散臭い機能が満載。
なかでも「モーション自動ドア」は特筆モノ。フロントドアはまっさらのツルツルでドアレバーは皆無。ではどうやってドアを開けるのか?
パチッ──。ニエン氏が指を鳴らすと同時に、運転席のドアがガチャリ。もう一度パチッ! 今度は助手席のドアが! すげえ! 何なんだこの最新テクノロジーは! 若干オーバーに感激する私。気分を良くしたニエン氏はさらなるサービス精神を発揮。こんなのはどう? とばかり、己のケツをクイッ!と動かす。と、運転席のドアがガチャッ……。
インチキじゃないよ。リモコンじゃないよ。両手を広げニッコリ微笑むニエン氏。それはともかく、先ほどから隅の方でこちらを伺う挙動不審な従業員がひとり。奴の手の動きがとっても怪しいんですが……。細かいことは言いっこなしだ!
Angkor3のボディデザインは17歳になるニエン氏の愛娘(女子高生)が担当。デザイン経験は皆無だが、やればできるのよ! と画用紙に構想を描きなぐり、そいつを力ワザで立体化する親父。これぞ親子鷹!
もやもやもやもや──
と、このような経緯が脳裏に蘇りましたとさ。これからもイカレた車を沢山作ってください。
(文・本因坊 回想:クーロン黒沢)
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