怪しいアジアの暗黒食生活
怪しいアジアの暗黒食生活:KKベストセラーズ:2001年
幾多の死地をくぐり抜けた満身創痍のビジネスマン・明日香氏(仮名)の激動四半世紀を氏とともに振り返った。お手伝い作品。
東南アジアを舞台に昭和30年代のギャング映画さながらの半生を送った明日香氏は、本名を書いただけで 二、三人分の死体が転がってしまう危険人物である!
これまで書き尽くした辛気くさいバックパッカーの視点ではなく、少し変わった立場のアジア紀行。暗黒食生活と題しているものの、キモは必ずしも料理ではなく、むしろメシの合間に語られる殺伐とした怪奇譚であります。
とはいえ、ゲテモノ話が大好きな食通野郎も思わず納得の豊富な写真。さらには金玉スープ・モグラ丸焼き・ミミズ料理など、興味のある人ですら多分一生食わないメニューを、いやいやながらもご用意! 文庫版発売で一層お求めやすくなりました。
(文・クーロン黒沢)