中秋節 : 月餅の準備はお済みですか？

盛り上がってるのか盛り上がってないのか微妙な感じなれど、カンボジアでも中秋節は大切なお祭り(たぶん)です！

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日本の「中秋の名月」にあたる、中華系(含ベトナム系)には欠かせない秋のイベント「中秋節」。今年もやってきました。9月30日、明日です！

中秋といえば、我が国でも団子を供える習わしがありますが、この世知辛いご時世、そんなもの供えてるのはサザエさん一家くらいのものかもしれません。対して中華系は気合いの入り方が違います。ここプノンペンでも中秋節の半月ほど前から、通りのあちこちに臨時の「月餅(げっぺい)」販売テントが現れます。

月餅とは中国古来の練り菓子で、月のように丸く、砂糖をたっぷり使った餡の中に茹でたアヒルの黄身を丸のまま入れた饅頭です。ハスの実餡や小豆餡などバリエーションもありますが、一、二週間常温で置いて全然腐らないことからもわかるように、砂糖やらラードやらたっぷり。カンボジアの特大サイズ(標準サイズの3-4個分)だと、一個あたりうな重二杯ぶんのカロリーだそうで、しかもそんなに美味くもないので私はあまり好きじゃありません。例えて言うなら非常食っぽい味わいです。はじっこをふた口くらいなら美味しく頂けますが……。

中国系は中秋節が近づくと知人や上司などに月餅を贈り、名月を見ながら家族でこれを食べるのが定番です。そして、徐々に太ってゆきます。

最近は月餅といっしょに、何だかよくわからない飾り物(画像参照)も発売中。てなわけで、何千年も代わり映えしない伝統菓子なわけですが、ベトナムから進出してきたABCベーカリーの特設販売所では唯一、チョコ味だのティラミス味だのといった変わり種が手に入るそうです。試してみたいけど、ダイエット中なもんで。
(文・クーロン黒沢)