グレア液晶求めて三千里 ママ、何処にも売ってないよ……

カメラ機材はサムライで言うところの刀であり、拙者にとって唯一無二の道具であります！

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で、カメラがデジタル化して久しく、メモリー、液晶モニター等のデバイスも重要です。

拙者、先日液晶モニターを新調しようとプノンペンの街に繰り出しましたが、そこで不思議な光景に出くわしました。

モニターには大きく分けてグレア、ノングレアの二種類があります。

グレア液晶はいわゆる「ツルピカ液晶」と呼ばれるもので、見た目がキレイで発色もよく、主にノートPCに使われております。対して表面つや消しのノングレア液晶は、映り込みが少なく目が疲れにくいという特徴があります。拙者はツルピカのグレア液晶が欲しかったのですが──

最初のお店はノングレア専門店。拙者の求めるツルッツルのグレアは売ってませんでした。こんなこともあるだろうと二軒目へ。ちなみにここでひとつお勉強、カンボジアではグレア液晶のことを「クリスタル」といいます。変なお薬のことではありません。

それはいいとして、二軒目もノングレア専門店。ここにもないのか……。で、合計六軒の店舗を巡回しましたけど、グレア液晶のモニタは結局どこにもありません。まさかそんなこと、あるはずないよな。自分に言い聞かせて七軒目です。

こちらは本日一番の品揃え。これは期待できそう……。ちょっとやけくそ気味に、しかし思いを込めて訊ねます。

すると店員のお兄さん。今日届いたばかりの在庫を調べてやるよ。とのこと。ドキドキしながら荷解きを見届けます。ハイ、ありました！ 周りの暇そうな女店員も一緒に喜んでくれました。

「何コレ！キレイ！私好きコレ！」

初めてもらったガラス玉を弄ぶ少女のように、目を輝かせる女性店員たち。勝った、勝ったぞプノンペン。

なんでまた、ノングレアがこんな凄まじいシェアを占めているのか定かじゃありませんが、プノンペンでは未だ路上や屋外でのパソコン使用が多く、映り込みの激しいグレアだと色々支障があるからではないか？ という結論に達しました。皆さんはどう思いますか？ どうでもいいか……
(文・木村五衛兵)