フン・セン首相、お元気でしたか！それにしてもお履物が！

カンボジアで最も怖くて、最も愛される男と言えば、皆さんご存知フン・セン首相です。そんな首相の秘密を皆さんにお届け。

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首相、国民議会選挙で大きく議席を減らしてからというもの、公の場に出てくることなく、市民の間で「既に亡命して、今頃中国で飲茶してる」とか「山田五郎似のあの男を抹殺すべく軍と動き出した」とか、わけの分からない噂が飛び交っていました。

そんな噂をFacebookで目撃したのでしょうか、いてもたっても居られなくなった首相、サンダル履きのまま飛び出しました。久しぶりの外出なのにサンダル履き。ますます首相が好きになりました。

飛び出した場所は、先日暴動があったばかりのステミンチェイの陸橋建設現場。なぜここなのか？　理由はさておき、軍・警察のお偉方を引き連れ、にこやかに視察しておられました。

現場監督の説明にも熱心に耳を傾けられ「良い進み具合だ！素晴らしい！」とひと言。現場作業員にも「国の誇りだ！頑張れよ！」的な声をかけておられました。

一方、先日の暴動に参加したステミンチェイの住民は、生きた心地がしなかったかも……。ステミンチェイなんて場末も場末、プノンペンでも底辺に近い地域です。

こんなところに首相直々に来たんですから一大事。そんな彼らにプレッシャーを掛けるだけ掛けた首相、視察を終え、ご満悦で帰宅されました。

暴動に関して何もコメントしないというのも、またある意味、怖いです。しかし首相、「暴力では何も解決出来ない」と常々おっしゃっ
ておられますので、今回も表向き平和的にカタが着くのではないでしょうか。

ともあれ、元気そうな様子で一安心。サンダル履き、素敵過ぎます。
(文・木村五兵衛)