ケチな香港ツアーに申し込んだら福引当たって16円!
元エロマンガ家という異色な経歴を持つ男Kさんと夕食をご一緒した。場所はプノンペンのリバーサイドにある某ミャンマー料理店。サラダ1.5ドルからの激安店である。メインが少々油っぽかったが、まずまずの味。
店先に妙な物体が積んであったので見ると、ミャンマー語のチラシ……ではなくコピーした新聞だった。同じ新聞が大量に積んであるところを見ると売り物のようだ。ネットかなんかでその日のミャンマー新聞をダウンロードして、コピーして売ってるのかな?
近頃アフリカ系の黒人激増を肌で感じていたところだが、このような需要があるほどミャンマー人が増えていたとは……。意外だ。
家に帰ると日本から電話があった。タイをこよなく愛するA君から、ここんとこ病気やら何やらでツイてなかった友人ムッシュ(現在ニート)の近況を聞いた。
ムッシュと言えば数日前、香港往復二泊三日、二万円でおつりが来るという(ホテル付)激安ツアーで旅行計画中との話を聞いたばかり。死ぬほど安いが当然、激安ツアーの常識で日程ガチガチ、出発・到着の時刻もムチャクチャ。実質一泊二日に近い強行軍。それがイヤなら五千円だかの追加料金で三泊四日にチェンジも可能だそうだが、愛知県人のNさんはあくまで最初の値段にこだわっていた……という。
「仕事してるわけでもなし、はした金をケチらないでのんびりすりゃいいのに」
数日前、A君はそんなセリフを吐いていた。それがどうだ!
「ムッシュ、いきなりHISの抽選で一等当てて、旅行費用が16円!三泊四日になりました!」
だってよ! すげえ。うらやましい。つーか16円て何? 消費税???
一等と言えば、去年の冬に池袋のプラネタリウム行ったとき、なぜかくじ引きで一等当たって訳もわからずお菓子の詰め合わせ貰って薄気味悪がってたら、翌日から原因不明の熱が出て三日ほど潰した思い出がある。ムッシュにとって、HISのくじがバイオリズム上昇のきっかけとなれば良いのだが……。なーんて。
関係ないが、先月10年ぶりでマカオに行った。気が向いたら近々何か書きたいと思う。
(文・クーロン黒沢)