アメリカさん。カンボジアにどれくらい爆弾落としたの?
ベトナム戦争って、ベトナム国内だけでドンパチやっていたと思ってませんか?
いえいえ! アメリカさんはなぜかカンボジアにもバンバン爆弾を落としていました。その数ざっと20万発と言われています。とってもわかりやすい爆撃地図があったので、ご覧ください。
当時、アメリカ軍がどれだけベトナムのジャングルに爆弾をばら撒こうが、ベトコンは全然減りませんでした。アリの如く至るところから湧き出てくるベトコンの群れ! トラウトマン大佐!
「奴らは国境を越えてカンボジア側に隠れ潜んでいるようだ。そっちにも爆弾を落としてやれ!」
当時のアメリカ大統領、リチャード・ニクソンは、カンボジアに潜んで活動を行なっていたベトコンとその支援拠点を攻撃するため、カンボジア爆撃を決定。カンボジア東部の都市や農村部に激しい空爆を行い、数十万人が犠牲になったそうです。
結果「アメリカ憎し!」と、当時小さな勢力であったポルポト派の支持者が激増。皮肉なことに、全く関係ない動機で行われた米軍によるカンボジア爆撃が、ポルポト派の勢力拡大に大きく寄与していたのです。
地図上の赤い点が米軍による爆撃ポイント。カンボジアの東半分が真っ赤です。特にベトナム国境地帯、コンポンチャム州に多くの爆弾が落とされていたことが分かります。プノンペン周辺にもかなりの爆弾が落とされていたのは意外でした。
戦争集結から40年近く経った今も、地面を掘り返せばひょっこり出てくる不発弾。農地開発や工場建設を予定している企業の方々、工事予算に「不発弾の調査と処理」を忘れないで!
会社のエクセルデータに「不発弾」なんて単語を入力するその瞬間、「とうとうオレも命を賭けて仕事をするようになったか」と、血が沸き立つこと請け合いです。ちょっとだけフォントを大きくして、赤字で入力してみてはいかがでしょうか?
(文・本因坊)