PP隣の昼ごはん : とれたて卵の親子丼 | なごみ

親子丼にはちょっとうるさい私が、久々の辛口批評をしてみました!

プノンペン南部を縦断するマオツォトン通り。ど真ん中に中国大使館。そう、マオツォトンのマオは毛沢東の毛。シハヌーク元国王のマブダチであり、大躍進政策で数千万の民衆を餓死させ、文革で国内をムチャクチャにした、あの毛沢東にちなんで名付けられた通りです。

参考までに、毛沢東通りとロシア通りの交差点から先は、その名も金日成通りという名がついていますが、最近地図上からその名前が外され、番号表記に変わったのは何か理由があるのでしょうか?

そんな毛沢東通りとモニヴォン通りの交差点近くに、高級外車から台所雑貨まで幅広く販売する「マリンハウス」というちょっと変わったお店がありまして、今回訪れた「なごみ」は、マリンハウス併設の直営レストランです。

からあげ定食、焼き鳥定食、焼きナスと豚そぼろ定食、コロッケ定食と、メニューは至って普通の和食屋です。値段は4ドル半から6ドル。若干高めですが、そうでなくとも家賃も物価も高いこのエリアにおいては、地政学的に適正価格かも知れません。

オーダーしたのはメニュー最安の親子丼。味噌汁がついて4.5ドル。親子丼というものは、調理の手際が悪いと卵がカチカチに固まって美味しくありません。半熟でフワッと仕上げるのがポイントですが、地政学的にあんまり半熟すぎても怖い……。っと、覚えたての単語を何度も使ってみたりしつつ、出来上がりを待ちます。

ファーッ。

なかなか出てきません。そのうち客が一人帰り、二人帰り、私だけに。と、店から出てきた兄ちゃんが奥からバイクを引っ張り出し、バタバタバタ……と何処かに走りだします。

のどかな光景を前に、あくびを噛み殺しながら10分ほどぼんやりしていると、さっきの兄ちゃんが卵の入った袋をぶら下げ、おっとりとした表情で戻って来ました。あまり真剣に考えたくない事態のようです。

それからさらに10分経って、お待ちかねの親子丼が出てきました。卵は若干硬めですが、味付けは合格点。もうちょっと早く卵切れに気づいてくれたら何も文句なかったのですが……。
(文・クーロン黒沢)

和(なごみ)レストラン
#25 Mao Tse Toung Blvd., Boeung Keng Kang 1, Chamkarmon, Phnom Penh
023 222 608
11:00-14:00 16:30-21:00 水曜休


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