プノンペン写真生活 : CANON PhotoShootout 2013に行ってきた
チャトモック劇場でキヤノンの写真コンテスト開催。この種のイベントではカンボジア最大です。
参加料無料の素人参加型オープンイベントとしてはカンボジア最大の “CANON PhotoShootout 2013” も今年で3回目。会場には約400人の写真ファンが駆けつけました。
主催はキヤノンのカンボジア総代理であるi-Qlick社。はじめ、シハヌーク通りの同社ビルで細々催されておりましたが、昨年からはチャトモック劇場に場所を移し、ずいぶん大々的になってます。
まずは主催者が時間帯別に3つのテーマを発表。出場者は与えられたテーマに沿った写真を制限時間内に撮影しなければなりません。
テーマは当日その場で発表されます。事前に作品を用意することはできず、提出作品はカメラから直接抜き出さなければならないため、レタッチは不可。判断力と創造性、イメージを忠実に撮る写真技術も要求されます。また、朝7時から夜7時まで12時間ぶっ通しで行なわれるという点も辛いところです。
今年のテーマは「ライン」「パワー」「バランス」の3つ。拙者、どれも抽象的すぎてよくわかりません。午後7時から始まる結果発表会は大盛り上がり、3つのテーマ別にそれぞれ1位から3位までの受賞者が発表されます。客席は、何不自由なく資本主義を謳歌するニューリッチの若者で埋め尽くされていました。
ちなみに優勝賞金は500ドル。テーマ別の同時受賞も可能なので最大1500ドルもらえます。昔は賞金プラス、一眼レフカメラなどの豪華副賞も用意されていましたが、今年はヴァンガードの三脚のみ、ちょっとショボイですね。
さて、気になる受賞者はカンボジア人ふたりと西洋人ひとり。作品は正直どれも微妙です。素人には若干ハードルの高いルールなのでは?
素人といっても、プロ以上の高額機材を揃え、理論だけは博士級な日本の素人と比較してはいけません。ここにいるのはスーパーリアルなシロウトなのです。
時間ルールもしかり。参加者同士で融通しあい、演出した作品を作っている感じがヒシヒシと伝わってきます。私の目にはどれも微妙すぎで、上位でこれなら下位はどんなんだ? と、逆に気になります。
まあ、そんな拙者もここだけの話、第一回大会に参加したクチなのですが、見事落選。受賞には至りませんでした。あの時のテーマは「水」です。今思い返せば、金持ちによる金持ちのための大会に「乞食が洗濯してる写真」を出した時点で終わっていたのかも。来年は本気出しますんで。ウッス!
(文・木村五兵衛)