こいつらが本当に売りたいのは煙草じゃなくて他のモノだ

s-0079 下条君と、バンコク在住S氏(仮名)と、野郎三人連れだってパタヤへ……。バスは満員、腰がひきつりそうになった頃に到着。パタヤもまた涼しい。ひょっとするとバンコクより涼しいかも。

 いつも使っているホテルは乾期だからと100バーツ程値段を上げていたが、それでも涼しいからと全てを許し、寛容な気分でソンテウのおやじにもささやかにぼったくられる。たまにはいいものだ……。

 夜、サウスパタヤのウォーキングストリートをぶらつくと、売人らしき男たちがウロウロ。みんな片手に密輸品のマルボロを持っているが、本当に売りたいのは煙草じゃなくて他のモノだ。普通に歩いているつもりなのに「お前たちストーンしてるのか」と声をかけられてしまう。

 バンコクもしかりだが、現在国の方針で風俗店は午前一時閉店が義務付けられている。以前のパタヤは朝まで営業が常識だったが、いまは一応、午前一時をまわると店じまいを始める。で、行き場を失った男女はどうするのかと言うと、町をウロウロ徘徊しながら粘っこい視線を交し合うというわけで‥‥。
 いくつかの目立たないバーは朝まで営業している。しかしその手の店はホステスが全裸で踊ったり客のチンコを摩ったりすることもなく、カウンター越しに積み木(本当の積み木)で遊んだり、将棋を指したりと年配者の社交クラブみたいな雰囲気で、それはそれで楽しいのかと試しに暫く遊んでみたんだけど、平和を愛する気分になっただけで欲求は満たされないのであった。



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