青い空、エメラルドグリーンの海、潮の香りにヤシの並木。心も身体もウキウキしたところに開放感たっぷりのオープンカー!
慣れないティアドロップのグラサンで視界が思いっきり悪くなったところで、高揚状態でのドライビングは要注意。スピードを出しすぎないよう注意喚起しつつ、他県にはない、沖縄限定のご当地道路事情をお話しておきたい。

バスレーンを乗り越えるな!
沖縄の公共交通機関といったら、那覇のごく一部をカバーするモノレールとバスだけ。そのため、那覇市内の道路には至る所にバスレーンがあり、朝夕はバスの通行が優遇されている。規制時間は道路に明記してあるが、該当時間のバスレーン通行が警察にバレると罰金なので要注意。沖縄のバスドライバーは容赦ないので、罰金より先に背後からホーンを連打されると思うが……。
通行帯を間違えるな!
こちらも那覇市内の国道に限られるが、渋滞対策のため、混雑時間帯にセンターラインが移動する区間がある。中央線の位置はアーチ式の標識に示されるので、朝夕の混雑エリアを移動するときは注意したい。ま、仕事じゃなければ、通勤時間帯は人口密集地を避けるだけで運転がぐっとラクになるよ!
路上駐車に騙されるな!
車社会のオキナワ。都市部には至るところにコインパーキングがあるし、郊外には巨大な無料駐車場が点在している。だが、それ以上に見かけるのが凄まじい路上駐車。流石に国道ではほとんど見かけないが、路地裏や住宅街では、片側が完全に駐車場と化している光景はざらである。
一見、停め放題と思いきや、レンタカーとYナンバー(後述)は速攻で通報されるそうなので気をつけたい。
マイペース野郎に油断するな!
ノロノロ運転、スピード出しすぎ、ウィンカーつけ忘れ、青信号の前でピクリとも動かない車……などなど、いかにも南国っぽい運転を見かけることはそう珍しくない。熱いのは外気温だけで充分。運転手に中指を立てたりせず、オープンマインドで、にこやかに、クールに、見なかったことに……。
日本損害保険協会の調べによると、沖縄県の任意保険加入率は約53%(2015年)。ちなみに東京都が78%、大阪府はなんと82%で、沖縄県はずばり全国最下位。慌てず騒がず急がず、周りの空気に合わせた運転を心がけよう。
急カーブは気合いを入れろ!
道路の舗装に使うアスファルト。実は地方によって内容物に違いがあり、琉球時代から土砂が不足する沖縄では、コスト削減のため一般道のアスファルトに「隆起珊瑚礁石灰岩」という、水濡れするとツルツルに滑る物質が使われている。
実際私が運転したときはクルマの性能のお陰か、そこまでひどい状態は確認できなかったが、降雨時は雪道並みに滑るという説もあり、うねうねした峠道や急坂ではスピードの出しすぎに注意したい。
高速道路で勘違いするな!
沖縄の高速道は制限速度80キロ(一部区間60キロ)。本土のつもりでガンガン飛ばす観光客は、覆面パトカーやオービスにとって格好の餌食である。気をつけるように。

Yナンバーを警戒しろ!
沖縄を運転していると(北に行くほど)、かなりの確率でひらがなの代わりに「Y」とか「E」などと表記された見慣れないナンバープレートを目撃する。
これは米軍基地関係者の私用車で、日本の道路交通法が一部適用外になるなど、事故ると面倒な車の目印。Yナンバーと事故ると、日本の警察のほかに米軍基地から憲兵隊のパトカーが飛んでくる。
私も一度、嘉手納基地から飛び出してきた米軍のパトカーを目撃したことがあるが、クルマこそマツダ車なれど、アメリカ的なペインティングとパトランプ。ナンバーも見たこともないUS仕様で、運転席と助手席には巨漢の白人がシートベルト無しでふんぞり返り、堂々と信号を無視しながら走り去って行った。
このほか、沖縄には全国でも珍しい暴走族を未だ普通に見かけるが、よほど挑発しなければ一般車両に危害を加えたりしないそうなので安心してほしい。
以上、色々脅かしてしまったけど、主要道路は広々と快適。一部を除いてクルマの通行量も少なく、米軍基地の周りに至っては、日本と思えない(別の意味での)絶景が広がっている。
機会があればぜひ沖縄でハンドルを握り、すばらしい経験をしてほしい。
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