クアラルンプール乗り継ぎ紀行 : バカにしないで食べておきたい! | 建記辣椒板麺
クアラルンプールを訪れたら必ず食べて頂きたいものがあります。
それは「板麺(パンミー)」というジャンク麺料理。どこの板麺でもいいわけじゃありません。建記(キンキン)というお店の辣椒板麺じゃなきゃダメなのです。
KLモノレールのメダントゥンク駅下車。チョーキット駅方向に高架下を徒歩5分。右手の駐車場を突っ切ったスラム街のヤバそうな一角にあります。文字では説明できかねる場所なので、本当に行きたい人は文末の地図を参考に。
非常に煤けた小汚いお店ですが、実は超有名店。店主の息子たちは別のもっとキレイな場所におしゃれな支店を出していますが、創業者の爺さんはあくまでもこのスラムにこだわり、根性で店を続けているのです。で、値段も味もここが一番というお話。
メニューは看板通りの辣椒板麺のみ。ドライとスープの二種類ありますが、ここはドライを選ぶべきでしょう。値段は5リンギット(1リンギット=28円)。ドライの場合はスープ付きです。おまけのスープはびっくりする程まずいので残しましょう。
ここの板麺は手打ち麺。板麺と言いつつ平らですらありません。テーブル備え付けの花椒チリパウダーをかけ、半熟卵、イカンピリス(いりこ)と一緒によく混ぜてからいただきます。本当にどうってことない屋台料理なんですが、これがもう、呆然とするほどうまいのです……。もちもちでクリスピー、とろとろでサクサクでピリッみたいな。
花椒チリパウダーの量を増やすと更に脳みそがやられます。私は個人的に「包丁人味平」でカレー将軍鼻田香作が開発した「一度喰ったら中毒化する麻薬入りのブラックカレー」。こちらの辣椒板麺がモデルではないかと密かに信じてまして、それくらい癖になります。
ウィークデーの朝とお昼は混雑で死ぬ程待たされます。普通に食べたいなら朝と昼の狭間を狙いましょう。夕方五時ごろ閉店です。
(文・クーロン黒沢)
建記辣椒板麺
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